100年目のRemembrance Day

今日11月11日イギリスではRemembrance Dayである。

 

 

 

 

 

例年通り今年もチェルシーの試合前にセレモニーと黙祷が行われた。 

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毎年チェルシーだけじゃなくこの日が近い時期のプレミアリーグでは選手、監督、審判をはじめその他スタッフや観客が胸にPoppyと言われるケシの花をつけている。決して初めて見る光景ではないし、この日の存在も意味も知っていた。それでも10月末からロンドン市内を胸にPoppyをつけて歩いている人の多さは予想以上に多く驚きだった。そこでもう一度しっかりとこの日とPoppyの意味を調べてみたので残しとこうと思う。

 

 

 

 

 

はじめにRemembrance Dayとは11月11日のイギリスの戦没者追悼記念日のことである。11時にイギリス国内で戦没者・戦死者へ 2分間の黙祷をする。

11月の第二週日曜日はRemembrance Sundayといい毎年戦死者への追悼セレモニーが行われる。ホワイトホールにイギリス王室、首相をはじめとする各大臣、軍上層部などがこのセレモニーに参加する。

 

ドイツが第一次世界大戦*1に休戦協定を1918年11月11日に結んだことから、この日がRemembrance Dayとなった。当初はW.W.Ⅰの戦死者追悼のための日だったが、現在は第二世界大戦やフォークランド紛争イラク戦争などの戦争の戦死者追悼の日となっている。

 

 

 

 

次にポピーについて。ポピーの理由は従軍したカナダの詩人ジョンマクレーの“In Flanders Fields”に由来している。駅やショッピングセンターの構内で行われている The Royal British Legionの募金に参加すると造花のポピーをもらえる。この募金は退役軍人と遺族のために使われる。これを身につけることで戦死者への感謝と愛国心、戦争への戒めを表している。

また近年赤のポピーでなく白のポピーをつけている人が増えているらしい。実際町中で僕も数人ではあるが見かけた。白ポピーは英国軍人だけでなく全戦争の全被害者・戦死者への追悼と平和の意味があるそうだ。

 

 

 

 

しかし一方でポピーをつけない人達が増えているという事実もあるそうだ。彼らがポピーを着けない理由はポピーが純粋な戦死者へのものではなくイギリスファーストを含む、愛国心を示すためのものへと近年急速になっているからだそうだ。

学校にも同じ理由でポピーを着けてない先生がいた。The Guardiamなどこっちの新聞に同じような内容で一石を投じている記事もあった。 

 

 

ポピーをつけることと愛国心は繋がるものなのか。またそれはPatriotismなのかNationalism なのか。難しい問題だししっかりと考察し、これもまた今度ブログに残そうと思う。ただポピーをつけるつけないに関わらずこうやって戦争を風化させずに考えさせられる日があるのは大切だと思う。

 

 

W.W.Ⅰからちょうど100年の今年Remembrance Dayをイギリスで過ごし、このように歴史を振り返る機会を持つことができてよかった。

 

 

 

 

www.bbc.co.uk

www.bbc.co.uk

www.independent.co.ukwww.theguardian.com

www.newsweekjapan.jp


 

 

 

*1:以下W.W.Ⅰ